音楽
生活の中には沢山の音楽が溢れている。
一ヶ月後には誰もが忘れてしまいそうなポップスもあれば、何百年と聞かれ続けているクラシックもある。デジタル処理された無機質なダンスミュージックもあれば、薄暗く濃密な空気が漂うジャズもある。キッチンで聴かれるイージーリスニングもあれば、ソファーに深く腰掛け、その全てを包み込むソウルもある。
全く異なる世界、空気を創り出す音楽だけれども、全てに共通しているのは、音楽は、ある種の連続性が保たれた音の集合体であり、音は空気の振動であるという事だと思う。
振動は波となって耳に届く。振動は耳だけではなく、皮膚を撫で、内臓を揺らす。そして心を震わせる。
振動は細かい粒子となって、空間を超え、人と人の隙間、物の隙き間、心の隙き間に入り込む。入り込んだそれは、乾いた歯磨き粉の様に、こびりつく。ありとあらゆるところに。振動はそんな風に混じり合い、あらゆるものと、人と、空間と共鳴し、また新たな振動として生まれ変わる。
音楽と言うものは、そう言うものなのでは無いかと思う。
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