夜の空気は親密で

夜と言う時間帯が昔からずっと好きです。

子供の頃は、夜に外出する機会なんかほとんどなく、たまにそう言う機会があると、いつもの風景が違ったものに見えたのか、闇が怖かったのか、理由はあまりよく覚えていませんが、とてもドキドキしていた気がします。

大人になり、夜は仕事や遊びの時間に変わりましたが、時折、夜もこんな時間帯に散歩をする事があります。夜の散歩はとても特別な時間です。あまり人通りも、車通りも無く、視界の中に動くものすら少なく。そして、夜特有の冷たい空気が体を包んで。そんな感覚が好きなのかもしれません。

夜の空気はとても親密だと思います。心の淵を撫でる様に、ほんの微かな刺激を与えてくれる、そんな気がします。だからでしょうか、夜の散歩はとても良く考え事をします。いい事も、悪い事も、あの日の事も、今日の事も、全てが夜の空気に混じり合い、形を失っていく様な、そんな気がします。

混じり合い、形を失った記憶と希望は新たなものになるのかも知れせん。夜が空け、朝が来た時、朝日がその新たなものに魂を吹き込むのかも知れません。

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